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龍盤七朝 DORAGONBUSTER 01
秋山瑞人/電撃文庫

古橋秀行と、秋山瑞人によるシェアワールド企画「龍盤七朝」シリーズの第一弾らしいです。
被差別民族"言狗"の青い目を持つ少年涼孤(ジャンゴ)の剣技に魅了された第十八皇女の月華(ベルカ)がなんかこう、色々する話。
月華の『感情が高ぶると地団太を踏んでぐるぐる回る癖』みたいなの、アタイ!好き!

中華風ストーリーということで漢字が、それも特殊な読み方をするやつがやたら多い。
冒頭からそういう固有名詞が乱舞するので理解するまで「う、うぐぐ」状態ですが、まぁでもそれも少しの間。
上手だと思いましたね。
その時代に生きる登場人物の様子や町の雰囲気などの描写が丁寧で、練りに練られた世界観を余すことなくその文章力で表現しているというか。
眼を閉じればそこで生きる人々の様子が細部まで感じ取れるようでした。
本当に秋山瑞人と言う人は!

次の巻で終わりまで持ってくらしいんですけど、大丈夫ですかね?
どこをどうやって終わりに持っていくのか想像もつきませんのでとても期待!
それでミナミノミnry

……………二巻、出ますよね……うん。



AURA〜魔竜院光牙最後の闘い〜
田中ロミオ/ガガガ文庫

なんという邪気gゲフンゲフン、
ものすごく面白かったです。かなりオススメ!
「人類は衰退しました」に続きまして、ガガガ文庫での田中ロミオの新作学園ラブコメ。

主人公の高校生活や、ヒロインと出会う状況などはありふれたものなのですが、その裏に潜む恥ずかしい闇。
最後まであくまでも自分の作った世界で生きる彼女が好きですね。世間から見ればイレギュラー以外の何者でも違いないんですけど。
最後の主人公行動は本当によいものだ。気持ちがいい。
うあー全然内容に触れたくないです!みんな読むといい!!

幼き日の自分をある程度見つめられるような人なら十分に楽しめると思います。
途中で何度か鳥肌が立ちました。(思い当たる節がなくもn
だ、誰しも一つくらいはそういうもんがあるはずさ!



人間失格
太宰治/集英社文庫

 言わずと知れた太宰治の「人間失格」です。
 本自体は薄くて軽いですが、内容は深く、重苦しいものとなっております。緻密な心理描写が恐ろしい。ここまで人の弱い部分や汚さ、人間の本質というものを描写できるのは、太宰治、すごいなと思いました。誰しもが少なからず共感するところがあるのではないでしょうかね。

 中学校だかそこらへんで読んでおくべきでした。すばらしい。

 あと、表紙がかっこよくて吹いた



ブギーポップは笑わない
上遠野浩平/電撃文庫

 ブギーポップは「不気味な泡」ということで周囲の危険を察知したときに自動的に浮かび上がってくる人格に由来するそうです
 
 学校で起こった事件を軸に次々に変わる登場人物の視点で様々な角度から語られる物語。それぞれの話が徐々に重ねられてゆき、少しずつ全容が見えてきます。こういう話は結末へと至るのが気持ちよくて好きなんですよねー!! 「Q&A」とか「グラスホッパー」とか。
 でも眠いときに朦朧とした意識で読んでいると、「こいつ誰だっけ?」というようなことになりかねませんね 登場人物も多いですし、話の流れに置いてきぼりになるかもしれません。いや、決して私が途中で何度も巻頭の登場人物紹介カラーページを見直していたわけではないですよ。ええ。
 それと、シリーズ物のようですが1巻だけでも十分満足できます! とてもよい作品でした!!
 



きみとぼくが壊した世界
西尾維新/講談社ノベルス

 きみとぼくの壊れた世界系列の最新刊です。楽しみにしてた!
 メインの登場人物はきみとぼくの壊れた世界の『病院坂黒猫』と『櫃内様刻』です。

 終わりがないのが終わり的な変わった手法をとっていて、そこは面白いなーと思うんですけど、前作、前々作と比べると、なんか物足りませんでした。
 結局起こってないんだろ? みたいな。病院坂黒猫かわええええけど違うんだろ? みたいな。
 
 すごい期待してたんですけどなんかコーヒーブレイクのような作品だったので肩透かしを食らった気分ですね。 
 早く次の巻が読みたい。
 





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